ドライフードを正しく保存しないと、ドライフードが空気に触れ、酸化し劣化していきます。劣化(酸化)したドライフードは、味や栄養が低下するだけでなく、場合によっては猫さんの体調が悪くなったり、ドライフードの食いつきが悪くなったり、吐き戻しの原因になることもあります。
この記事では、ドライフードの劣化(酸化)する原因や、劣化(酸化)を遅らせる最適な保存方法とオススメの保存容器をご紹介しています。
ドライフードの食いつきが徐々に悪くなる猫さんや、猫さんに最後までおいしくドライフードを食べてもらいたい飼い主様は、是非この記事を参考にしてくだい。
この記事が、飼い主様と猫さんのお役に立つと幸いです。
ドライフードを正しく保存することが大切な理由
ドライフードを正しく保存しないと、ドライフードが酸化し劣化していきます。
ドライフードが酸化し劣化すると下記のようになり、酸化や劣化が進んだドライフードを猫さんが食べることで、体調が悪くなったり、吐いてしまったり、食いつきが悪くなる場合があります。
そして残念ながらドライフードは、開封した瞬間から酸化や劣化が始まります。
ドライフードの酸化や劣化を止めることはできませんが、遅らせることは可能です。
猫さんに最後までおいしくドライフードを食べてもらうには、ドライフードを正しく保存して、ドライフードの酸化や劣化を遅らせることが重要です。
ドライフードの酸化と劣化の違い
ドライフードが劣化する主な原因と保存時に気をつけること
ドライフードは酸化や湿気・時間の経過により、徐々に劣化していきます。
そのため、劣化を遅らせるために、なぜドライフードが劣化していくのか詳しく解説していきます。
劣化の原因を知り、ドライフードの品質を保持して、猫さんに最後までおいしくドライフードを食べてもらいましょう。
ドライフードの劣化の原因 湿気の影響
空気中には水分が含まれており、ドライフードが空気中の水分を吸収することで、ドライフードの食感も悪くなり湿気ることで、カビや細菌が繁殖する原因にもなります。
ドライフードの袋に「高温多湿を避けて保存してください」と書かれているのは、このためです。
そのため、ドライフードの劣化を遅らせるためには、空気に触れる回数を減らしましょう。
ドライフードの劣化の原因 時間の経過の影響
正しく保存していても、残念ながら時間が経つにつれて栄養価が低下していき、酸化も徐々に進み、匂いも薄れていきます。
そのためドライフードは開封後、1ヵ月~1ヵ月半を目安に食べきるよう推奨されているのです。
ドライフードの劣化の原因 酸化の影響
酸化は空気・光・温度により進行していきます。
そのため、酸化を遅らせるよう酸化の原因を詳しく解説していきます。
ドライフードの劣化の原因 酸化を進める要因 空気(酸素)の影響
ドライフードの袋を開封すると、ドライフードに含まれる脂肪分が空気中の酸素に触れ、酸化が始まります。
そのため、ドライフードの袋は空気が通らない、ガスバリア袋やアルミ袋が使われています。
ドライフードの酸化が進むにつれ、栄養価が低下したり、嫌な臭いが発生したりするため、ドライフードが空気に触れる回数を減らすことが重要です。
ドライフードの劣化の原因 酸化を進める要因 光の影響
太陽の光や蛍光灯などの光が、ドライフードの酸化を加速させる原因の1つです。
そのためドライフードの袋は、光を通しにくい素材で作られています。
ドライフードを保存するときは、光に当たらないように保存しましょう。
ドライフードの劣化の原因 酸化を進める要因 温度の影響
熱は、物質の反応を活発にする性質があるため、酸化反応も例外ではありません。
そのため温度が高い場所でドライフードを保管すると、酸化を加速させる原因の1つとなります。
また、ドライフードの袋に「高温多湿を避けて保存してください」と書かれているのは、このためです。
猫さんがドライフードの食いつきが悪くなる原因
猫さんがドライフードの食いつきが悪くなる原因は所説ありますが、食いつきが徐々に悪くなるのは、ドライフードの酸化や劣化が原因かもしれません。
なぜなら猫さんは、匂い・味・食感で食べ物を選んでいるため、酸化や劣化により匂いが薄くなったり・嫌な臭いを感じていたり・味や食感が開封したての時と変わっているなどで、ドライフードの食いつきが徐々に悪くなるのかもしれません。
また、猫さんは本能的に自分に必要な栄養を感じ取り、ごはんを選んでいると聞いたこともあります。そのため、開封時よりも栄養価が低下したフードに、食欲が湧かない可能性も考えられます。
人間も食べたいもので、必要としている栄養が分かるように、感覚の鋭い猫さんが栄養価の低下を感じ取っていることは、あながち間違っていないのではないでしょうか。
ドライフードの食いつきが徐々に悪くなる猫さんは、保存方法を見直すことをオススメします。
ドライフードの保存方法で気をつけること
開封後のドライフードを保存する際に気をつけることは、「保管場所」・「保存容器」・「空気に触れる回数を減らす」の3つが重要です。
この重要な3つについて、詳しく解説していきます。
ドライフードの保管場所にも気をつけよう
未開封や開封後のドライフードは、直射日光が当たらず、高温多湿にならない場所(キッチンの棚・パントリー・床下収納など)が最適です。
シンク下に保管していることもあると思いますが、シンク下は水を使っているため、湿度が高くドライフードを保管するには、適していないので注意しましょう。
ドライフードを保存容器に入れて保存する必要性
開封後のドライフードのパッケージをクリップなどで留めて、保存している方が多いのではないでしょうか。
猫さんにおいしく最後まで食べて欲しいのであれば、開封後はクリップで留めて真空容器にいれて保存することをオススメします。
なぜならクリップでは密封できないため、空気が入ってしまっているからです。
また、ジップ付きのドライフードで袋だけの保存も、あまりオススメはしません。
なぜなら、ジップ付きのパッケージは、ジップ部分にドライフードの細かい破片が付着して、ジップが閉まっていなかったり、ジップを閉じたつもりでも、閉じられていないことがあるからです。
真空容器に入れておけば、もしも袋の口が閉まっていなかったとしても、ドライフードの袋の中に空気が入ることが防止できます。
保存容器には種類があるので違いを理解して選ぼう
ドライフードの小分け保存
空気に触れる回数を減らすなら、小分けにして保存することをおススメします。
なぜなら、大袋のままだと猫さんにごはんを与えるたびに袋を開封するため、ドライフードが空気に触れ続け、ドライフードの酸化が促進されるからです。
ドライフードを小分けにしておけば、ドライフードが空気に触れる回数が減るため、ドライフードの酸化を遅らせることができます。
小分け保存する際には、真空容器や真空パックにして保存しておくとより、キャットフードの鮮度が保てるのでオススメです。
ドライフードの間違った保存方法
普通の袋でジップ付きのものを、ドライフードの小分けに使われていたり、ドライフードを冷蔵・冷凍保存している方もいるようですが、それはあまりオススメしません。
それぞれのおすすめしない理由を詳しく解説していきます。
ドライフードをジップ付きで普通の袋で保存する
ジップロックなどの普通の袋にジップが付いた袋は、ドライフードの小分けには適していません。
なぜなら普通の袋は空気が通過できるようになっているため、密封できておらず、なおかつずっと空気に触れたままになっており、空気を通さない専用の「ガスバリア袋」や「アルミ袋」でなければ、空気を通してしまうので小分けにしても意味がありません。
また、ジップ部分にドライフードの細かい破片が付着して、ジップが閉まっていなかったり、ジップを閉じたつもりでも、閉じられていないことがあることから、オススメはしません。
ドライフードの冷凍・冷蔵保存について
ドライフードの冷蔵・冷凍保存についてよく見かけますが、おすすめはしません。
なぜなら冷蔵・冷凍保存して冷たくなったドライフードは、フードの匂いが薄くなります。
また、常温で解凍をおすすめしていることも見たことがありますが、冷たいドライフードは湿気を吸いやすくなるため食感が悪くなります。なお、レンジで温めるとドライフード本来のカリカリ感が損なわれるため、こちらもおすすめしません。
猫さんのことを考えるなら、ドライフードの冷凍・冷蔵保存はしないほうがよいでしょう。
ドライフードの劣化(酸化)を遅らせる最適な小分け保存とオススメの保存容器
ドライフードの酸化や劣化を遅らせるためには、ドライフードが空気に触れる回数を減らし、光に当たらない、高温多湿の場所を避けて保存することが大切です。
そのため大袋で小分けになっていないドライフードであれば、まず小分けにして真空パック機を使って真空パックにします。
小分けにしたドライフードは、光が当たらず高温多湿にならない場所に保存しましょう。
小分けにしたドライフードを開封したら、遮光性のある真空保存容器に入れて保存する方法が、1番ドライフードの酸化や劣化を遅らせて、最後まで猫さんにおいしく、ドライフードを食べてもらえる保存方法です。

真空パック機の詳細はこちらをクリック
小分け袋は、アイリスオーヤマ 専用ロールがオススメです。
保存容器をターンシールにする場合は、幅15㎝がオススメ
1匹~2匹飼いの方にオススメ

ターンシールの詳細はこちらをクリック
3匹以上の多頭飼い又は、複数のドライフードを与えている場合にオススメ
KUWATOSUKI 全自動真空保存容器の詳細はこちらをクリック
ドライフードを小分けにするオススメ真空パック機
アイリスオーヤマ フードシーラー 真空パック機 VPF-M60 チャコールグレー
最大約60kPaの脱気力で素早くしっかり、袋内を真空にしてくれます。
真空機本体にカッターが付いているので、専用ロールを手軽に垂直に切ることができ、真空機本体に専用ロールが収納できるので便利です。
※真空パックの袋は、アイリスオーヤマのフードシーラー専用の袋でないと使用できません。
真空パックのロールタイプを使う方には、こちらの真空パック機がオススメです。





アイリスオーヤマ フードシーラー 真空パック機
最大約50kPaの脱気力で素早くしっかり、袋内を真空にしてくれます。
※真空パックの袋は、アイリスオーヤマのフードシーラー専用の袋でないと使用できません。
価格もリーズナブルで、真空パックを試してみたい方にはオススメです。





ドライフードのオススメ保存容器5選
ANKOMN ターンシールの詳細
ターンシール(ブラック・ホワイト)なら遮光性があり、蓋のダイアルを数回まわすだけで、容器内が真空になり、ドライフードが空気に触れる頻度が減るため、密閉容器より鮮度が長持ちします。
また、電気を使わないことから経済的にもオススメです。
容量1.2Lでドライフードが約400g入る。(ドライフードの大きさにより前後する)

ANKOMN ターンシールとエバーロックの違い
ANKOMNの保存容器には、ターンシールとエバーロックの2種類が存在します。
この2種類の外見は同じですが、保存方法が違いますのでご注意ください。
この記事で1番オススメしているのは、ターンシールの方です。


ターンシールの「真空状態が長く続かない」場合の対処方
口コミを読んでいるとよく、「真空状態が長く続かない」との書き込みがあったので、対処法を記載しました。ぜひ参考にしてください。
ターンシールの「真空状態が長く続かない」要因
対処法
真空インジケーターが凹んでから、さらにダイアルを2~3回転(1回転:360度まわす)することで、より高い真空率でかつ、長い期間真空状態を保持できるようになる。
対処法
空気侵入の原因となっている付着物は、目視では確認しづらい非常に微細なものもあり、付着物が確認できない場合でも、一度パッキンを清掃することで解決することがあります。
清掃方法は取扱説明書にある「流水洗浄」か、簡易的な方法として、パッキン及び容器の口部分をテープ等の粘着性のあるもので清掃すると症状が改善する場合がある。
KUWATOSUKI 全自動真空保存容器の詳細
ステンレス製の自動真空容器で、電気を使っていますが容器内が熱くならないため、自動真空容器ではこちらがオススメ。
また、容量が12Lあることから多頭飼いで小分け保存にして開封したものを保存する方や、小分けにせずキャッドフードの袋のまま、保存する方にもオススメです。


多頭飼いで小分け保存にして開封したものを保存する方や、小分けにせずキャッドフードの袋のまま保存する方にもオススメ
ANKOMN エバーロックの詳細
蓋のダイアルを右に45度ひねるだけで、強力に密閉でき、UVカット効果があります。
容器内は真空にはならないため、袋に乾燥剤を入れて保存がオススメです。乾燥剤はダイソーなどの100円ショップで購入できます。
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山崎実業 tower フードストッカーの詳細

蓋にパッキンが付いていて密閉性があり、容器の大きさの種類も豊富で、真空容器に比べると価格も安い。
真空にはならないためドライフードの袋に乾燥剤を入れて、袋のまま保存することをオススメします。乾燥剤はダイソーなどの100円ショップで購入できます。
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蓋にはパッキンが付いているため密閉性がある。
また、容器の大きさの種類も豊富で、真空容器に比べると価格も安い。
容器が透明なため遮光性がなく真空にはならないので、ドライフードの袋に乾燥剤を入れて、袋のまま保存することをオススメします。乾燥剤はダイソーなどの100円ショップで購入できます。

お読みいただき、ありがとうございました。
このブログがお役に立てば幸いです。
覚えておきたい基礎知識