キャットフードの原材料から分かることを詳しく解説|愛猫の健康のために確認しよう

キャットフードの原材料から分かること

当たり前ですが、食べたものから身体は作られています。
そのため猫さんが食べるキャットフードには、何が使われているのかを、確認することがとても大切です。

あなたの大切な猫さんのキャットフード選びのために、原材料から分かること、確認するポイントを分かりやすく解説しました。

このブログが、あなたの大切な猫さんのキャットフード選びのお役に立てば幸いです。

原材料を書く順番には決まりがある

キャットフードのパッケージに書かれている原材料は、使用量の多い順に書かれています。

原材料を確認することで、キャットフードのたんぱく質源が何なのか、キャットフードの保証成分に書かれていない、炭水化物が多く含まれていそうかなど様々なことが読み取れます。
そのためキャットフードを選ぶ場合は、必ず原材料も確認しましょう。

原材料で必ず確認したい4つのポイント ① 主要な原材料を確認しよう

猫はたんぱく質の必要量が多いため、原材料の1番初めに肉や魚と書かれているキャットフードがよいとされています。

肉や魚がよい理由は、猫に必要な必須アミノ酸の「タウリン」と、必須脂肪酸の「アラキドン酸」は動物性たんぱく質からしか取れないことと、動物性のたんぱく質は植物性たんぱく質より、体内で消化吸収されやすいからです。

動物性のたんぱく質が、植物性たんぱく質より消化吸収されやすい理由を知りたい方はこちらを確認⇩

ミートミール・フィッシュミールなどの「〇〇ミール」とは

原材料にミートミールなどを見ると思います。
この〇〇ミールは、鶏・牛・豚肉、または食肉加工された後に残る部分を乾燥、加工処理された粉末状のものを「〇〇ミール」といいます。
原料は肉なので、有用なたんぱく質やミネラル類を含んでおり、ペットフード安全法で禁じられているような、危険な原材料は含まれていないとされている。

この○○ミールについては法律上は安全といっていますが、どのような部位が使用されているのかハッキリとわからないことと、「○○ミール」を作ったときに使用した、添加物は任意表示となるため、チキンなどとハッキリ書かれている方が安心です。

原材料で必ず確認したい4つのポイント ② 炭水化物を含む食品を確認しよう

キャットフードの保証成分には炭水化物は書かれていませんが、原材料にはキャットフードが何から作られているのかが書かれています。
そのため原材料から炭水化物を含む食品が何番目に書かれていて、どのような食品が使われて作られているのかを確認しましょう。

また、保証成分に粗繊維が書かれていますが、粗繊維の含まれる量はパッケージに書かれている量と、かなりの誤差が生じているので、原材料から食物繊維を含む食品も確認し、そこから含まれる量の予測もしておきましょう。

保証成分の量にかなりの誤差が生じている理由を知りたい方はこちらを確認⇩

主にキャットフードに使用されている糖質と食物繊維を含む食品
      含まれる食品
糖質源米・玄米・とうもろこし・小麦・大麦・じゃがいも・さつまいも・タピオカ・
オリゴ糖・豆類・バナナ・リンゴ など
食物繊維源セルロース・ビートパルプ・おから・ふすま・グアーガム・ペクチン・
海藻類・豆類 など

大豆たんぱくと大豆の違い

大豆にはたんぱく質・糖質・食物繊維が多く含まれていますが、大豆たんぱくは大豆を加工して大豆のたんぱく質のみを抽出したものになります。


原材料に大豆たんぱくと記載されていたら、たんぱく質源
大豆と記載されていたら、たんぱく質源と糖質・食物繊維源と読み取りましょう。

原材料で必ず確認したい4つのポイント ③ 添加物には必要な添加物と必要ない添加物がある

添加物と聞くと、身体に悪いものという印象をもつ方が、多いのではないでしょうか。
しかし添加物には様々な役割があり、いくつかの種類が存在し、必要不可欠なものと、不要なものがあります。

添加物は大きく分類すると、栄養バランスの調整を目的とした添加物・品質を保つ添加物・キャットフードの見た目と食感をよくする添加物の3種類に分類されます。

栄養バランスの調整を目的とした添加物

原材料だけでは必要な栄養を満たすことが難しいため、ビタミン類・ミネラル類・アミノ酸類などの栄養も加えられてキャットフードは作られています。
このビタミン類・ミネラル類・アミノ酸類などを栄養添加物といいます。

塩分を確認しよう

まず、食塩と塩の違いを説明します。

  • 食塩
    ナトリウムイオン(Na+)と塩素イオン(Cl-)が結合してできた、塩化ナトリウム(NaCl)でできている。

  • 塩化ナトリウム(NaCl)と、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルを含むもの。

そしてキャットフードの原材料には、塩化ナトリウムやNaClなどと記載されています。
また、塩味の素であるナトリウム
(Na)は、肉類や野菜類、穀物類などの食品中にも含まれているので、あえて塩化ナトリウムを添加しているキャットフードは、塩分が他のキャットフードより高いです。

人間でも塩分の高い食事は、健康によくないと聞くと思いますが、これは猫も一緒です。
塩分の高い食事を長期間続けていると、心臓病・腎臓病・高血圧などの懸念があります。

また、ナトリウム摂取の増加は、尿中カルシウムの排出量の増加を招くと報告されているそうです。
これがシュウ酸カルシウム尿石症の原因かは不明とされていますが、尿中カルシウムの排出量の増加を招くと報告されているということは事実なので、やはり塩分が高いキャットフードには注意が必要です。

AAFCOでは、0.2%(乾物量)が最低必要量としており、一般的には0.2%~0.5%くらいの塩分が推奨されています。

猫さんの健康を考えるのであれば、塩分もしっかり確認することをオススメします。

キャットフードの品質を保つことを目的とした添加物

  • 保湿剤
    水分活性を下げることで、微生物の増殖を防ぐ添加物。
    保湿剤には、グリセリン・プロピレングリコール・ソルビトールがある。

水分活性とは

微生物が利用できる水分量のことで、食品中の水分量とは異なります。
微生物が利用できる水分量が高ければ、微生物が増殖しやすくなり、食品が腐敗したり、食中毒の原因にもなる。

  • pH調整剤
    pHを酸性にすることで微生物の増殖を防ぐ添加物。
    pH調整剤には、クエン酸・リンゴ酸などがある。
  • 防腐剤
    微生物の活動を阻害し、増殖を防ぐ添加物。
    防腐剤には、ソルビン酸・ソルビン酸カリウム・亜硝酸ナトリウムなどがある。
  • 酸化防止剤
    酸化防止剤が代わりに酸化することで、キャットフードの油分が酸化するのを防ぐ添加物。
    酸化防止剤には、合成酸化防止剤と天然酸化防止剤の2種類が存在する。
    • 合成酸化防止剤
      BHA(ブチルヒドロキシアニソール)・BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)・エトキシキンなどがある。
    • 天然酸化防止剤
      ビタミンC(L-アスコルビン酸)・ビタミンE(トコフェロール)などがある。

合成酸化防止剤は一般的に、発がん性やアレルギーなどの懸念があり、危険な添加物とされていますが、キャットフードに使われている量は、上限値よりもはるかに少ない量のため、あまり気にする必要はないと思います。

また、天然酸化防止剤は合成酸化防止剤より効力が低いため、量を多く使わないといけないので、キャットフードの価格が高くなります。

どうしても合成酸化防止剤が気になる場合は、天然酸化防止剤が使われているキャットフードを選びましょう。

  • 乳化剤
    水と油を均一に混ぜ合わせることで品質を保持する添加物。
    乳化剤には、グリセリン脂肪酸エステル・レシチンなどがある。

キャットフードの見た目と食感をよくする添加物

  • 着香料
    食欲増進のために、おいしそうな香りを付ける目的で使用される添加物。
    • 人工香料として、コーンシロップなどがある。
    • 天然香料として、肉系フレーバーやサーモン油などがある。
  • 増粘安定剤
    とろみを付けるなど、しっとりとした食感をだすための添加物。
    増粘安定剤には、でんぷん・グアーガムなどがある。
  • 着色料
    原材料の産地や季節の違いによって生じる色の変動を抑え一定にするためや、彩の目的で使用される添加物。
    着色料には、カラメル色素・酸化鉄・赤色102号などがある。
  • 発色剤
    肉や魚の色素たんぱく質の変色を防ぎ、鮮やかな色を保つ目的で使用される添加物。
    最近では飼い主が素材そのものの色を好む傾向にあるため、国内産のペットフードでは、あまり使用されていない。
    発色剤には、亜硝酸ナトリウムなどがある。

添加物の中で着色料は、キャットフードには必要ない添加物だと思います。
なぜなら猫さんは嗅覚と食感で食べ物を選んでおり、視覚はあまり意識していないとされているからです。
着色料が使われているのは、彩がよく見栄えをよくして、飼い主様に購入してもらう目的で使われており、猫さんには必要がありません。

原材料で必ず確認したい4つのポイント ④ アレルギー食品を確認しよう

猫さんにアレルギーがある場合は、アレルギーの原因である食品が含まれていないかを必ず確認しましょう。

お読みいただき、ありがとうございました。
このブログがお役に立てば幸いです。