ずっと同じキャットフードを与えてもいいのか、という疑問をお持ちの飼い主様も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、ずっと同じキャットフードを与えていても問題はありません。
しかし、キャットフードをローテーションで与えることの方が、猫さんと飼い主様にとってメリットが多いため、オススメしています。
そこで、この記事ではフードローテーションのメリットや、デメリット・フードローテーションの方法・注意点などを詳しく解説しています。
ぜひフードローテーションはどういうものか確認して、取り入れてみてください。
この記事が、飼い主様のお役に立てば幸いです。
ずっと同じキャットフードを与えてもいいのか
結論から言うと成長段階にあった総合栄養食で、1日に必要な摂取量を与えていれば、猫さんに必要な栄養バランスが保たれ、ずっと同じキャットフードを与えていても問題ないとされています。
また、ずっと同じキャットフードを食べてくれる猫さんもいれば、最初は食べてくれていたのに、急に食べてくれなくなる猫さんもいます。
この今まで食べていたキャットフードを、急に食べなくなるのは、野生時代の猫さんはネズミ・昆虫・トカゲなどの小動物を狩りしていた名残ではないかとも言われています。
そのため急に食べなくなる猫さんには、猫さんの体に負担がないように、一定期間でキャットフードをローテーションで与える、ローテーションフードがオススメです。
また、ずっと同じキャットフードでも食べてくれる猫さんにも、フードローテーションというキャットフードの与え方は、メリットが多いためオススメしています。
フードローテーションとは何?

フードローテーションとは、猫さんの体質に合っていて、なおかつ食べてくれると分かっている複数のキャットフードを、一定期間おきにローテーションで与えるという食事方法です。
フードローテーション4つのメリット
フードローテーションは猫さんや飼い主様にとっても、メリットの多い食事方法です。
フードローテーションのメリットは主に4つありますので、次で詳しく説明していきます。
キャットフードの切り替えがしやすくなる
個体差はありますが、基本的に猫は警戒心がとても強い動物で、今まで食べたことのない食材・食感の食べ物は避ける傾向があります。
また、特定のキャットフードしか食べていないと、そのキャットフードに固執して他のキャットフードを食べてくれないことが多いそうです。
そのため、いろいろなものを食べさせておけば、新しいキャットフードや療法食の切り替えがスムーズになります。
猫さんの好みが把握できる
いろいろなキャットフードを与えていると、猫さんの好みが分かってくると思います。
この味が好きでこの味は嫌い、キャットフードの大きさはこのくらいがよいなど。
猫さんの好みを把握しておくのはとても大切です。
なぜかというと、もし病気などで食欲がない場合、猫さんの好みのフードを与えると、食べてくれることが多いからです。
味や食感・大きさなど、あなたの猫さんの好みを、たくさん把握しましょう。
与えていたキャットフードに問題があった場合リスクを軽減できる
与えていたキャットフードに健康上の問題が発覚した場合、キャットフードをローテーションで与えていた方が、問題がおきたキャットフードのみを与えている場合より、体におきる健康上のリスクが軽減できます。
キャットフード選びに焦ることがない
与えていたキャットフードが廃盤になったり、原材料の入手困難で生産が間に合わないなど、さまざまな理由でフードの入手が困難な場合、ローテーションで与えていればキャットフード選びに焦ることがなくなります。
フードローテーション3つのデメリット
メリットがあれば、デメリットも存在します。
フードローテーションのデメリットは主に3つありますので、次に詳しく説明します。
猫さんの体に負担がかかることがある
誤ったローテーションの方法やキャットフードの切り替えにより、猫さんの消化器官に負担が掛かり、嘔吐や軟便、下痢などの症状がでることがあります。
そのため必ずローテーションの方法や、キャットフードの切替え方法を確認して、正しく与えましょう。
ローテーションするキャットフードが決まるまでが大変
猫さんによっては、好みにうるさい子もおり、買ったキャットフードを全く食べてくれず、無駄になってしまうなど、キャットフードが決まるまで時間がかかる場合がある。
1つのキャットフードを与えているより、ローテーションするのでコスパが悪い
1つのキャットフードのみを与えている場合、まとめ買いや大容量なものを買うことで価格が安くなることがありますが、フードローテーショの場合はそれらが難しくなります。
フードローテーションの方法を詳しく解説
誤ったローテーションの方法や、キャットフードの切り替え方だと猫さんの体に負担がかかってしまうので注意しましょう。
キャットフードのローテーションの頻度(キャットフードの変更期間)
キャットフードをローテーションする頻度は、一般的には2~3か月が目安とされています。
それは、新しいフードに替えて体に変化がでるのが、約3カ月後と言われているからです。
これは、猫さんの体内の血液が約3カ月で新しく切り替わるためとされています。
このローテーションの頻度は目安となるため、猫さんの体調を確認しながら、その子にあったローテーションの頻度を決めてあげましょう。
ただし、短期間でのキャットフードのローテーションは、猫さんの体に負担がかかるので、2ヵ月以上にしましょう。
新しいキャットフードへの切り替え方
これまで与えていたフードに、切り替えるフードを少量ずつ混ぜて1~2週間かけてゆっくりと切り替えていきます。
急に新しいフードに切り替えてしまうと、体が付いていけず軟便・下痢や嘔吐する場合があります。
また、アレルギーがある場合もあるので、フードの切り替えは慎重におこないましょう。
(体調によって日程や分量を調節してください。)
与えていた フード | 切り替える フード | |
---|---|---|
1日目 | 90%~80% | 10%~20% |
2日目 | 80%~70% | 20~30% |
3日目 | 70%~50% | 30~50% |
4日目 | 50% | 50% |
5日目 | 50%~40% | 50~60% |
6日目 | 40%~30% | 60~70% |
7日目 | 30%~20% | 70~80% |
8日目 | 100% | 0% |
ローテーションするキャットフードを選ぶ際に確認する4ポイント
キャットフードをローテーションする目的は、キャットフードの入手困難時のリスク軽減や、猫さんにとってのメリットのためにローテーションするので、その目的が果たされるようにキャットフードを選びましょう。
メーカーや原産国を変える
メーカーや原産国を変えることで、何らかの理由で入手困難になっても、与えているキャットフードのどれかは手に入るでしょう。
また、与えるキャットフードは3種類くらい選んでおくのがオススメです。
オススメの原産国はこちらで紹介しています。⇩
キャットフードの主原料を変える
猫さんにアレルギーや好き嫌いがなければ、肉と魚のキャットフードをローテーションで与えましょう。
さまざまな味のキャットフードを与えておくと、好き嫌いが少なくなります。
栄養成分が近いものでそろえましょう
栄養成分が近いものの方が、猫さんの体に負担が少ないです。
下記の成分は注意が必要なので必ず確認しましょう。
カルシウム・リン・マグネシウムのバランスが悪いと、尿石症を発症する場合があるため、与えているキャットフードと同じ比率のものを与えましょう。
ローテーションするキャットフードの特徴はそろえた方がいい
キャットフードの特徴とは、毛玉ケア用フードやカロリー控えめのキャットフードなど何かに特化したキャットフードのことです。
キャットフードは長期間摂取することで、そのキャットフードの特徴が持続するようになっているため、キャットフードの特徴をそろえることをオススメします。
キャットフードの選び方を詳しくこちらのブログで解説しています。⇩
ローテーションフードの注意点
誤ったローテーションフードは、大切な猫さんの体の負担になってしまいますので、必ず確認して正しくおこないましょう。
短期間でキャットフードを切り替えるのはやめましょう
毎食キャットフードを替えた方がいいのかという疑問を持つ方がいますが、キャットフードの切り替えは一定期間、毎食同じキャットフードを与えてから、ローテーションしましょう。
なぜなら短期間でキャットフードを替えてしまうと、猫さんの消化器官に負担が掛かってしまうからです。
猫さんのわがままには注意!
猫さんがキャットフードを食べてくれないため、日によって別のキャットフードを与えているということを見かけますが、これはあまりオススメはしません。
猫さんは私たちが思っている以上に賢い動物です。
与えられたキャットフードを食べなければ、今与えているキャットフードより、美味しい物がもらえると学習しています。
たしかに猫さんがごはんを食べないと心配になってしまい、別のものを与えたくなると思いますが、そこは心を鬼にして今与えているキャットフード以外のものを与えるのはやめましょう。
たいていの猫さんは、別のものがもらえないと分かると、与えられたキャットフードを食べることがほとんどです。
また健康な猫さんだったら、1日くらいごはんを食べなくても、健康に問題はありません。
むしろ、わがままが通ると思われる方が問題です。
キャットフードを複数種類混ぜるのはやめよう
キャットフードを切り替える場合や、ドライフードに何かをトッピングする場合以外は、異なるキャットフードを混ぜて与えるのはやめましょう。
なぜなら総合栄養食は一日の摂取量をとることで、栄養バランスが保たれるように作られています。
そのため異なるキャットフードを混ぜてしまうと、栄養バランスが崩れてしまい栄養が偏ってしまいます。
また、総合栄養食は最低でも1日の摂取量の80%は摂取しないと必要な栄養が摂れません。
総合栄養食に何かをトッピングをする場合は、一日の摂取量の20%以下にしましょう。
キャットフードの保存方法にも注意しよう
キャットフードの保存をおこたると、キャットフードの劣化が促進され、本来得られる栄養が摂れなくなるだけではなく、猫さんの体調にも影響します。
また、キャットフードの食いつきが悪くなったり、吐き戻しが多くなることもあるため、キャットフードの保存はキチンとしましょう。
キャットフードの保存方法の詳細はこちらのブログへ⇩

お読みいただき、ありがとうございました。
このブログがお役に立てば幸いです。
覚えておきたい基礎知識